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小笠原先生の「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」55

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

 
 塾にとって8月は営業面で考えれば書入れ時です。普段は夕方から夜10時ごろまでの6時間くらいの営業時間が、朝9時ごろから夜の10時ごろまで約一か月間可能になるのですから、売り上げは倍近くにはなる計算です。塾の大小を問わず営業に力を入れるのもわかります。6月中旬から7月下旬まで、毎週夏期講座のチラシが入っている塾もありましたが特定のところだけで、他の塾は春ほどチラシを折り込んでいないのは、夏期講座で新たな新入生入れなくても、そこそこ塾生は集まっているという事かもしれません。でも逆に考えればチラシを多く入れているところは、生徒があまり集まっていないとも見えます。また折り込みチラシの塾がずいぶん離れた校区だったりすると、ここからその校区の塾へ、わざわざ通う生徒がいるのだろうかとも思いますが、そこはしっかり計算して今までのデータを元に、折り込みチラシを入れているのでしょう。やはり大手にはかないませんね、私は自分の懐具合を元にすべてを考えてしまいますから、私などに大手塾の分析などできるはずがありません。でもそんな時に私は、ユーザー会で知り合った大小さまざまな塾長や、講師の方にメールや電話で相談するのです。すると丁寧に事情を教えていただけることもあり、大変参考になります。県外や大都市では、私の想像をはるかに超えた営業販促活動が行われており、驚く話も少なくありません。

 

 そんな中である塾長に、以前なかなか塾での学習効果が出ない生徒への対応、そして保護者への面談の仕方を相談したのでした。生徒は小学生から面倒見ていましたが、本人は大変真面目で家でも勉強をしているようなのですが、試験結果はなかなか上がらず中学生になって、その傾向が科目によって顕著に出始めました。その子の様子や試験の点数などから判断して、少し学習障害が考えられる生徒のように思われたのですが、それを面談で話そうとすると「止めておきなさい!」と相談したその塾長から強く止められました。私はもしその傾向が疑われるのなら早くその子に合った対応をしてあげた方が、本人のためではないだろうかと話しましたが、その塾長は「親の気持ちになって物を言う事です。その保護者はひょっとして我が子は・・・と思っているのかもしれませんが、でも小笠原塾長なら何か違った事を子どもにしてくれるかもしれないと、思ってくれているかもしれないからです。そしてとてもデリケートな問題ですから、気を使いましょう・・・。」との事でした。私はそれまで成績が上がらなければ、すべて塾が悪いように言われた経験が多くあり、いくら高校入試で全員合格です!と話しても我が子が上がらなければ悪い塾です・・・みたいに言われたトラウマがあるのです。

 

 やってもやっても結果が出ない生徒には、こちらからそれとなくその障害の可能性があるかもしれないと思いながら指導をして、機会があればそうかもしれないと言うつもりでした。でもその塾長は「何か聞かれれば言うのは仕方ないが、向こうが何も言わない時から嫌な話をこちらから言う必要はないのです!」とのお話しに、少しハッとし救われた思いでした。そして「少しでも塾長を信頼して来てくれている親の気持ちを考えるように・・・」とのお話しでした。

 

 皆さんも経験がおありでしょうが、親によっては成績が上がらないと塾をコテンパンに悪く言う人がいます。若い頃はその言葉によくへこんだものでした。 でも相談してアドバイスを聞き気持ちが軽くなることも多くあります。分からない事に対して、そういう考え方もあるのかと思えるようにもなりました。私一人ですから気楽なはずがやはり誰にも相談できない事で、独りよがりになっていたのです。今思えば孤独でした。ユーザー会はありがたいです。 この出会いの場であるユーザー会を活かすも活かさないもは、塾長の心がけ次第ですね。

 

皆さんもユーザー会をうまく利用されてください。

 

 

To be continued・・・

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