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小笠原先生の「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」85

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

早いものでこのコラムも今年最後になりました。以前は毎週のように大手塾のチラシが折り込まれていましたが、最近は全くと言っていいほど塾の折り込みはありませんから、それを好機ととらえて11月のキャンペーン折り込み広告をしたのです。通ってきている生徒の校区が入るくらいの枚数でしたが、新入生を獲得できました。

これからは受験も本番になり10月にはもう大学推薦入試の合格者も出て塾生数は減る一方なので、今回新入生を得られたことは少し一息付ける感じで、冬期講座の学習メニューなども考えておりました。やはり塾は生徒が集まらないとどうしようもありませんから、あまりに塾生が集まらない塾長には、思い切っての方針転換を勧めていました。塾は塾として続けながら「新たにカルチャーキッズのコンテンツ内容を始めてみてはどうだろうか?」という提案です。やはり躊躇される塾長も少なくありませんね、それであまり研究もされずに、そのままじり貧の塾を経営される塾長もおられる反面、今のままならますます悪くなると、新たな分野に挑戦されて見事に塾として復活された多くの方々を目の当たりにすると、塾経営はやはり「塾長のやる気、懐の深さ、そして行動力」ではないかと感じました。

塾ですから勉強を教えるのが本業かもしれませんが、生徒数が減り立ち行かなくなったら、塾もへったくれもありません。テナント料や光熱費、名大SKYへの教材利用料など毎月確実に必要ですから、それらを補う最低限の生徒数は必要なわけです。ですから生徒募集にチラシを撒きます。一度に数万円は必要ですね、それが回収できるくらいの生徒数が最低でも入ればいいですが、最近はまったく反応がない事も多いです。挙句人数の少ない教室でこちらも熱心に教えている生徒が、成績があまり上がらないからと突然退塾などされたら、もう塾長は悪いことばかり考えてしまい、相談してくる私にまで弱音を吐いてきます。塾長の気持ちはよくわかるので、そんな話を聞きながらも少しアドバイスしても、すべてが否定的に取られたなら私などどうすることもできません。その後知らない間に名大SKYからは離れて教室は消えているのです。一番大切なのは、その時の心の持ち方なのですね。せっかくそこまで築きあげてきた塾をどうするかです。余力のあるうちに撤退するのも一つの方法でしょうし、アルバイトでもしながら再起を目指すのも一つの方法です。私は後者でした。営業職でのアルバイトに入り、ネクタイを締めて厳しい営業の世界で落ち込みながらも、夜や週末は塾の先生をやって気持ちを立て直していました。すごく疲れているはずなのに、生徒の前では良い先生でいられたのです。「人生こんな時もある」と割り切ってお金をためながら細々と塾を続け、数年後のある時全力で再起を決行したのでした。

相談時にそんな私の苦労話などしませんが、近年アドバイスしてプログラミングを始めた塾長が再起した姿を見ると、勧めてよかったと思います。生徒数が一桁になって風前の灯だった塾に、今では10倍近くの生徒が集まってきている様子を見ると、まさに今が旬の科目だと思うのです。チラシを数百枚撒くだけで毎回10名以上の生徒が集まる。その傾向があちこちで見られますから、単なる偶然ではないでしょう。我が国にもプログラミング教室はいろいろな種類がありますが、名大SKYのプログラミング教室のようには流行っていないようにも思います。同じマインクラフトでもきっと何かが違うのですね、サムライプランの小笠原さんのソフトは分かりやすく、生徒を引き付ける魅力に満ちています。そして生徒が集まってきて、にぎやかになってくると、どういうものか塾の生徒も少しずつ増えてくる傾向もあるようですから、本当の教室運営はこれからでしょう。

随分前ですが、塾がうまくいかずにそろばん教室を始めたらあっという間に100人になり、増えるままに増やしたら数年間で600人を超えたという教室の話が有ります。教室も10教室以上になったとか、最近聞いたらその先生もお歳を召されて昔ほどの馬力は無いようですが、それでも300人ほどが5~6教室のそろばん教室に在籍しているようです。当時でも「塾をやりたくてもうまくいかないから、それを補うために始めたそろばん教室が今はメインになり、これで本当にいいのだろうか・・・」と考えたそうですが、結局時流に任せてなるようにしたそうです。その方にはできる力があったのでしょうし、そして行動力があったのでしょう。だから流れも良い方向に動いたのかもしれません。でも再起できた一番確かな理由は、塾がうまくいかないからその代わりに、そろばん教室を始めた事なのです。だから今があるのですね。塾が今うまくいかない塾長は少なくはないと思います。でもプログラミングまでして・・・などと躊躇している塾長は、来年は消えているかもしれません。塾をやるだけやってダメだったらさてどうするかは、塾長次第です。スパッとあきらめて他の仕事をするのもいいでしょう。でもこんなやり方もありますから私で良ければご相談に乗ります。

小学生も中学受験は大変きついです、私の塾は私立進学中の生徒が多数来ています。英語数学は中2から高校レベルが始まります。高校生は共通テストのレベルくらいは塾では必要ですから、もし公立小中学生中心なら、今の塾のレベルで対応できる新たな体制を考える方が、将来も続きますし楽な近道だと信じます。

To be continued・・・・

 

(追伸)ユーザー皆さんのお話も時々載せたいと思います。それで約800字以内程度で先生方の経験談を募集したいと思います。塾経営で困ったことと言えば、今ならコロナ禍で生徒が集まらないとか、永遠の塾の課題として、生徒の成績がなかなか上がらないなどの話になるかもしれませんが、そんな話でも構いません。その問題をどのように乗り越えてきたかとか、そんな問題で溜まったストレスの解消法など教えていただき、皆さんにご紹介したいと思います。よろしくお願いします。

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名大SKYコラム担当 塾ミシガン高知 小笠原隆政

 

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