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森 智勝(もり ともかつ) <プロフィール> 全国学習塾援護会 主宰、塾生獲得実践会 代表 ・26歳で学習塾設立、7教室を経営する。 ・平成14年 塾専門のマーケティング勉強会「塾生獲得実践会」設立 ・平成18年 「全国学習塾援護会」設立 ・現在、全国各地で塾経営者を対象としたセミナーの講演、スタッフ研修に奔走。 全国私塾情報センター主催の「春季大都市縦断セミナー」「地方塾セミナー」に講師として参加。 机上の空論ではない具体的な内容と、参加者にプラスのエネルギーを生じさせる講演には定評がある。今、最も支持されている塾経営アドバイザーの一人。 |
「思いは形に表さないと相手に伝わらない」…
これが塾に限らず、ビジネスを成功させる重要な原則です。
例えば、
「必死に、全身全霊を賭して…」
と言っても相手の腑に落ちることはありません。
私は、
「必死」
とは、
「1日1時間、今よりも余分に塾経営に費やすこと」
と定義しています。
すると1年間で365時間、
3年で1,000時間を越える時間を作り出すことができます。
この1,000時間を「面倒見の良さ」に充てることです。
ある塾経営者は、この時間を
「手紙を書くこと」
に充てました。
毎日3通の手書きの手紙を書き続け、それまで50人もいなかった塾を3年後、200名を越える地域一番塾に成長させました。
ある塾はその時間を徹底した模擬授業に充てました。
半年で売上が25%増加しました。
もちろん、手紙を書けば、模擬授業をすれば
自動的に塾生が増えるとは言いません。
それらはあくまでも、
「必死」
の象徴です。
「必死の思い」
が塾運営全般に拡がり、商品(授業・教師)の質を高め、
評判が作られた成果です。
手紙を書く、ニュースレターを発行する、電話訪問をする…
様々なご提案をしていると、必ず返ってくる質問があります。
例えば…「手紙を書くだけで本当に生徒が増えますか?」…コレです。
私は予言者ではないので断言は出来ませんが、
1つだけ確信していることがあります。
たとえそれが小手先の策であっても
「必死で、本気で取り組めば、成果となって表れないはずがない」
ということです。
我々は映画やドラマを見て感動し、泣くことがあります。
それが作り物と知っていても登場人物に共鳴・共感を覚えます。
なぜか?
そのドラマを作成しているスタッフ、演じている俳優が
プロとして本気で取り組んでいるからです。
我々は塾経営のプロです。
授業に対してもマーケティングに対しても本気で取り組むことが求められます。その本気(言葉は、
「必死」
でも、
「全身全霊」
でもかまいません)が,
人を感動させ、動かします。
面倒見の良さを伝えるのも同じです。
面倒見の良さを本気で形にすることを考えてください。
これまで紹介してきた、
「朝5時からの早朝特訓」
も、
「毎月30ページのニュースレター」
も、
「毎日3通の手書きの手紙」
も…
実践している塾人は分かると思いますが、
本気でなければ継続できません。
だからこそ感動を与え、評判を作ります。
ぜひ、小手先の手練手管に魂を込めてください。
さて、これは塾ではなく「、
とある販社」
の実践例です。
若手社員が契約を取ってくると、社長はFAXで礼状を送ります。
内容は次のようなものです。
「この度は弊社の○○(商品名)をご用命いただき、
誠にありがとうございます。
感謝をお伝えすると同時に、お願いがあってお便りします。
御社を担当する山田(仮名)はまだ若輩で至らぬ点もあるかとは存じますが、
その世代にしては珍しく意欲に溢れ、弊社の期待の星です。
何卒、□□様のお力でより以上に鍛えていただきたくお願い申し上げます。
必ずや近い将来、御社発展のお力になれるものと確信しています」
こうしたことでクライアントに対して企業理念、
(従業員を大切にしていること)をアピールすると共に、
間接的に社員に社長の意向が伝わることを目的としています。
きっと、
「よっしゃ、俺の力であいつ(担当者)を一人前にしてやろう」
と思うクライアントもいることでしょう。
これをメールではなくFAXで送るのです。
ここにも狙いがあります。
社長宛のFAXの多くは、事務担当者が最初に気付き、
その後に社長のもとに届けます。
つまり、そこからクライアント先全ての従業員に、
口コミが広がることを期待しているのです。
メールや手紙だと、相手先の社長だけにしか意向が伝わりません。
この方法は塾でも応用ができます。
今、ほとんどの家庭にFAXがあります。
塾生がテストで良い成績を収めたとき、FAXレターを送るのです。
(もちろん手書きで)すると、もしかしたら妹さんが見つけて、
「お兄ちゃんの塾からFAXが来たよ~」
と、母親に届けてくれるかもしれません。
もしかしたら、遅くに帰ってきた父親が見つけて、
「息子も頑張っているようだな」
とニンマリ?してくれるかもしれません。
あるいは、塾から届いたFAXレターをテーブルに広げて、
両親が会話するネタにしてくれるかもしれません。
そして…
「息子が通っている塾は面倒見がいいなあ。
この塾に決めて正解だったね」
という感想を持ってくれることでしょう。
ちなみに、電話訪問の時にもお話したように、
文面は他愛もない内容でOKです。
例えば…
「○○君のご両親様へ
今回の中間テストで○○君は自己最高の順位を達成しました。
○○君がコツコツと地道に努力してきた成果が出たものと思い、
指導者としてこれ以上の喜びはありません。
ぜひ、ご両親様からもその努力を褒めていただきたく、
FAXさせていただきました」
これくらいの内容で充分です。
こうした実践は、大きな資本を投下する必要がありません。
必要なのは、
「あなたの決断と覚悟」
です。
ぜひ、1日1時間を、
「面倒見の良さ作り」
に費やしてください。
塾生獲得実践会(全国学習塾援護会)
森 智勝