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森智勝先生の「地域1番塾への道」vol.7

森 智勝(もり ともかつ) <プロフィール>
全国学習塾援護会 主宰、塾生獲得実践会 代表
・26歳で学習塾設立、7教室を経営する。
・平成14年 塾専門のマーケティング勉強会「塾生獲得実践会」設立
・平成18年 「全国学習塾援護会」設立
・現在、全国各地で塾経営者を対象としたセミナーの講演、スタッフ研修に奔走。
全国私塾情報センター主催の「春季大都市縦断セミナー」「地方塾セミナー」に講師として参加。
机上の空論ではない具体的な内容と、参加者にプラスのエネルギーを生じさせる講演には定評がある。今、最も支持されている塾経営アドバイザーの一人。

2013.4月号‐面倒見の良さで地域№1になるために6‐

塾の、

「面倒見の良さ」

を実感させる方法の一つに電話訪問があります。
いくら授業を面倒見良く行なっても、
保護者からすると、

「当たり前」

と思われます。


「高い授業料を払っているのだから当たり前でしょ」


という感覚です。
た、どれほど面倒見良く授業をしていても、
残念ながらそれは、保護者の目に触れません。

「面倒見の良い授業」

は必要条件ですが、
それだけでは充分条件になり得ないのです。
その点、電話訪問は保護者に直接、

「面倒見の良さ」

をアピールすることができます。
某大手塾では、電話訪問の回数を各教室長にノルマ化しています。
教室によっては、月の電話訪問回数が100件を越えます。
保護者からは、


「こんなに電話をいただけるものですか?」


という驚きの声が返ってきます。

 

「いえ、塾として普通ですよ


と伝えると、


「前の塾はほとんど電話など掛かってきませんでした」


言われるそうです。
その瞬間、塾の面倒見の良さが伝わります。
中小塾は大手に比べて小回り?がきき、
電話訪問する条件は優れているはずです。
ところが、多くの塾が電話訪問に消極的です。
理由を尋ねると、

「時間がない」「相手に迷惑」「話すネタがない」

等々が返ってきます。
まず、

「時間がない」

は優先順位の問題です。
電話訪問よりも面倒見の良さを、
アピールする手法を実践しているのでしたら問題ありません。
しかし多くの場合、
電話訪問よりも優先順位が低いと思われる作業に
忙殺されていることがほとんどです。
ぜひ、業務内容を精査してください。

「相手に迷惑」…

これはほとんど杞憂です。
確かに、中には迷惑と思う保護者もいるかもしれません。
しかし、圧倒的大多数の保護者は塾からの電話を歓迎しています。

「電話は不在のことが多く、メールの方が相手が都合の良い時間に読めるから」

という理由でメールを多用している塾もありますが、
やはり肉声には勝てません。
メールで伝えるべきことと、
肉声で伝えるべきことを使い分けること
をお勧めします。

「話すネタがない」…

これを理由に挙げる塾経営者が最も多いのですが、
これは電話訪問を深く考えすぎです。
ネタは何でもいいのです。
と言うよりも、話題は、

「何てことのない軽いもの」

が好ましい。
コミュニケーションの鉄則ですが意思は、

「直接会う」⇒「電話」⇒「文章」

の順に伝わりにくくなります。
電話は相手の顔が見えませんので、どうしても誤解が生じやすくなります。
これだけ注意喚起されていても、

「振り込め詐欺」

が廃れないのも、コミュニケーション手段が電話だからです。


「もしもし、私、弁護士の○○と申します。
今朝、息子さんが痴漢でつかまりました。
今すぐ30万円を用意していただければ、
相手様が示談に応じると言っているのですが、
お母様、どうなされますか?
このままだと数日拘留され、裁判になってしまいます」


と言われれば、パニックになる人もいるでしょう。
振り込め詐欺は、電話の弱点を巧妙に利用した犯罪です。
深刻な問題は電話ではなく、直接会って伝えるべきです。
電話訪問の場合はそうではなく、他愛のない?話題が好ましいのです。


「昨日の漢字テストで初めて満点を取ってくれて…」


「入塾して初めて、手を挙げてくれたので…」


「今日まで3ヶ月、一度も欠席することなく通ってくれたので…」


そして後ろに


「私も嬉しくなって、ぜひ、
お母さんからも褒めてあげてほしく
て電話してしまいました」


と続ければいいのです。
どんなことでも、我が子が褒められて嬉しくない保護者はいません。
生徒一人ひとりを観察していれば、必ず何かが見つかります。
塾と家庭のコミュニケーションは重要です。

 

「授業を一所懸命やっていれば、それが自然と口コミ・評判を呼んで…」


と考えず、授業を一所懸命やっているからこそ周辺部分、
(いわゆるマーケティング)に
気配りをしてほしいのです。

 

塾生獲得実践会(全国学習塾援護会)
森 智勝

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