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小田原健一先生の情熱の個別セミナー22

2018年 7月 31日

小田原 健一(おだわら けんいち)
<経歴> 

神戸の中堅塾の個別指導部門の責任者を務める。
生徒数を18名から281名まで伸ばす。
不振校舎の業績改善においては、年度当初69人の生徒を半年で181人まで回復。
2013年、個別指導塾コンサルタントoffice lokki(オフィスロッキ)を設立。


<ご挨拶>

こんにちは。兵庫県で個別指導塾のコンサルタントを行っている小田原と申します。
生徒の成績も塾の経営もその本質は変わりません。
それは正しいことを、適したやり方で、必死のパッチに頑張ること。
間違ったことをどれだけ頑張っても成果は出ませんし、やり方が適していなければ成果が出るまでに時間がかかりすぎてしまいます。
原理原則を踏まえて、また会話を大切にしながら、貴塾の課題克服に貢献できればと思っています。よろしくお願いします!

小田原健一先生の情熱の個別セミナー22
チェックリストを使って守りを固める!

サッカーW杯はフランスの優勝で幕を閉じました。サッカーって実にシンプルな競技です。ボールをゴールに蹴りこんで、試合時間が終わったときに相手よりも1点でも多い状態を作ればいい。その為に重要なことは大きくは2つです。1つは攻めを強化して得点を伸ばすこと。もう1つは守りを強化して失点を防ぐことです。

 

塾運営でも同じような考えが当てはまります。攻めの姿勢(新規生徒獲得)なのか、それとも守りの姿勢(退会数の減少)なのか。退会数が減り入会数が増えれば生徒総数は増加し、塾は繁盛する、至って明確な話です。

 

何人かの塾長先生とお話していると、攻めに対しては意識が高いものの、守りについてはあまり緻密に考えておられないような印象を受けるケースが多々あります。『他塾から生徒が移ってくれた』ということは貴塾から見れば新規入会者が1人増えたということですが、その生徒がもともといた塾からすれば1人退会者が出たということです。生徒獲得競争が激化するということは、退会の危険も増してくるのです。攻めの姿勢としての新規生徒獲得だけではなく、守りの姿勢としての退会予防にもぜひ力を入れたいものです。

 

生徒や保護者が塾に求めることは成績向上です。しかし、『生徒が塾を去る一番の要因は「成績が下がった」ということではない』と私は思います(もちろん、成績が上がらなければ、それはボディーブローのようにじわじわと効いてきますが…)。一番の要因は『自分のこと(または子どものこと)を大切に扱ってくれないから』ではないでしょうか。

 

成績が下がったとしても、塾がもし自分を大事に扱ってくれていることを感じれば、生徒がする行動は退会ではなく塾への相談です。塾に小さな不満があったとしても、塾が子どものことを愛してくれていることが伝わっていれば、保護者が行うのは、退会ではなく塾へのリクエストです。塾は普段から『生徒を大切に扱う』ことを怠らないように運営しなければいけないのです。

 

生徒数が少ないうちは塾長先生は生徒の細かい状況を把握そして記憶し、生徒一人一人を大切に扱うことができます。ただ、生徒が増えてくると塾長先生の把握や記憶に限界が出てきます。そして生徒や保護者と行った小さな約束を忘れてしまい、信頼を徐々に失っていく。。。 怖いのは生徒や保護者も、そのタイミングでは『塾への信頼がちょっと下がった』ということを言ってくれないことです。しかし『約束を忘れられたこと』は、『自分を大切に扱ってくれなかったこと』として、生徒や保護者はしっかり記憶しています。そしてそれが臨界点を超えたときに退会の申し出と言う形で表面化、問題化するのです。

 

生徒との約束を守り、また生徒を大切にする運営を行う第一歩として、チェックリストをベースにした運営をおススメします。個別指導や自立指導の塾では生徒個々のカルテを使って運営を回しているケースが多いと思います(個別指導や自立指導でカルテがない場合は至急導入すべきです)。加えて、全生徒が一覧になった名簿をチェックリストとして活用してください。

 

テキスト点検や提出物、また成績の回収や申し込みの回収など、全生徒に対して漏らさずに対応すべきことはこの全体のチェックリストで管理し、うっかりミスを防止することが大切です。また出席状況や宿題をやってきたかどうかの状況、小テストの得点や定期テスト・通知表の得点なども全体の名簿に記入し、一括管理することで、教室内の問題がどこにあるのかがパッと見て分かりやすくなります。

 

チェックリストの運用に取り組まれてみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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