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小笠原先生の「明日の空(Tomorrow’s sky)に向かって」43

2018年 8月 2日

小笠原先生のコラム

小笠原先生 小笠原 隆政(おがさわら たかまさ) <プロフィール>
塾ミシガン高知 代表
・1985年 米国ミシガン大学の語学理論を用いた英語・英会話教室を開設
不変の語学理論(聴・話・読・書)の応用実践教育を展開
学習時間が自由に選べてキャンセル、変更が自由にできるチケット制を導入
・2004年 英語教室では大変成果があがり、多くの方に切望されていた総合塾に改編
パソコン教材も導入し、他の科目も語学理論に沿って立体的に応用指導
・2015年 教室創立30周年名大SKY連載コラム「明日の空に向かって」の執筆開始
教室が英語の四技能を測れるCBT検定の「GTEC」検定会場に認定される
大きな塾よりは自分の目の届く範囲での直接指導塾にこだわって経営している

 

 夏期講座が真っ盛りの8月です。塾によりましては、入塾時に夏期講座や冬期講座、春期講座の参加を強制的に義務付けているところもあるのですが、私の塾はそれらへの参加は自由にしています。特に収入源として大きなウエイトを占める夏期講座ですから、FCの教室などでは夏期講座を強要している教室は多いようです。その金額も一見安そうな塾が、特別講座はかなりの金額を必要とし、入塾時にこれらの特別講座への参加を強制する契約書を取り、後でクレームを保護者からつけさせないようにしているとも、聞いた事があります。 

 

 受験生にはやはりかなり実力の付く夏期講座ですし、一般生でも夏期講座を受けると、2学期からの成績アップにはかなり効果はあります。しかし最近は塾へ通わせながら、勉強だけするのが夏休みではないと考える保護者も増えて、ボランティア活動に参加させるので一か月休ませてほしい・・・という生徒もいますから、時代は変わっています。他には田舎に帰るとかクラブの合宿とか、さらには家族の海外旅行などもあり、日にちもバラバラですから強制的に生徒を夏期講座に参加させるのは、私には至難の業なのです。

 

 大学生のアルバイト講師を多く使う塾は、夏休み中の大学生講師の確保がすこぶるむつかしくなってきているとも聞きます。正規雇用の講師が一人そして塾長が大学生アルバイト数人を使って、経営している塾長の話を聞いた事がありますが、大学生が帰省や就活で夏休み中は集まらないので、普段の個別授業が成り立たずやむなく、集団一斉指導で夏期講座はやっていると聞きましたし、秋からはアルバイト講師は集めるのも大変だから、集団授業を増やしてゆこうかとも考えているとその塾長は話していました。結局昔のような、こういう塾のスタイルに戻ってゆきそうにも思います。

 

 今年また最低賃金がアップされまして、都会では時給1000円は当たり前になってきましたから、いくら大学生講師の試用期間と言っても、時給1000円は出さないとまず集まらないでしょうし、慣れて講師として一人前に授業をしてくれたとしても、数年後には必ず辞めてしまいますから、その講師集めの塾長のエネルギーは大変なものだと思います。また名門大学生のみを講師に集めてそれを売りにしている塾もあり、授業料がそれなりに高いのかと言えば周りとの競争もあり、若干高いくらいなのです。でも大学生に払っている時給はかなりだと感じましたから、経営的にはきついのではないだろうかとも思います。

 

 ですからこれからはやはり、ネット配信授業の塾が主流になってゆくのではないでしょうか、たくさん様々なネット配信授業が出回る昨今ですが、その中で生き残ってゆくのはやはり最後は、塾長の人間的な魅力ではないかとも思います。それらを使って成績アップ、入試合格は当たり前かもしれませんが、そこで更なる塾間の差が出るのは、アナログ的な塾長の人間力でしょう。

 

 暑中・残暑お見舞い申し上げます。

 

To be continued・・・

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