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小田原 健一(おだわら けんいち) <経歴> 神戸の中堅塾の個別指導部門の責任者を務める。 |
<ご挨拶>
こんにちは。兵庫県で個別指導塾のコンサルタントを行っている小田原と申します。
生徒の成績も塾の経営もその本質は変わりません。
それは正しいことを、適したやり方で、必死のパッチに頑張ること。
間違ったことをどれだけ頑張っても成果は出ませんし、やり方が適していなければ成果が出るまでに時間がかかりすぎてしまいます。
原理原則を踏まえて、また会話を大切にしながら、貴塾の課題克服に貢献できればと思っています。よろしくお願いします!
一斉指導の塾では授業の組立や表現等を講師に研修する必要があります。授業の進め方を標準化し、模擬授業を通じてスキルの上達に努めます。ただ、個別指導や自立型指導では、このようなスタンスで研修を行ってもなかなか上手くいきません。スキルの領域が広すぎてとても対応できないからです。
一斉指導では担当する教科は1~2教科。受け持つ学年もせいぜい1~2学年です。例えば数学の講師であれば、自分が担当する小5と中1だけ準備すればいいのです。一斉指導は何人もの生徒の前に立つので、進行がオロオロしてしまうと授業が成立しません。組立や表現のスキルを高めないといけないのですが、担当教科や学年が絞られているからこそこういったトレーニングができるのです。
個別指導では一般的に全教科・無学年の対応になります。例えば小5の国語、小6の算数、中1の英語、中2の数学、中3の理科、これらを1人の講師が1日で対応するのです。映像授業等で学習した後、学習チェックや質問対応を行う自立型指導のチューターも同様の幅広い対応が求められます。
小4から高3まで9学年、それが5教科。加えて生徒の学力別に基礎・標準・応用と3パターンの対応。全部掛け合わせると135通りの指導があります。同じ英語でも公立の生徒と私立の生徒では…言い出せばキリがありません(笑) 個別指導や自立型指導では教え方スキルを伸ばそうと思っても構造的に厳しいのです。
では、研修会は不要かというと、そうではありません。個別指導や自立型指導での研修会は、講師の主体性を引き出すための重要な装置です。講師の退職の原因で大きいのは『仕事への飽き』ではないでしょうか。初年度は新しい経験の連続で興味を持って取り組んでくれた講師も、2年目・3年目となるとルーチンが増え、仕事そのものに飽きてくる。他のバイトやサークル活動など違う経験ももっとしておきたい、そんな気持ちになって離職する。そんなケースは少なくないことと思います。
せっかく指導にも慣れて、生徒からの評価が高い講師にはぜひ大学卒業まで頑張ってもらいたいところです。そこで役立つのが研修会なのです。講師に『塾運営改善』の意見を出してもらい、それを翌月みんなでチャレンジする。で、またその結果を踏まえて次の研修会。こうしたサイクルで1~2か月に1回研修会を回していきます。自分の意見をアウトプットする過程で、主体性が増していき、仕事が一段深いところで面白くなってきます。あまりにリスキーな策が出たらその場でストップをかけますが、そうでなければ一旦やってみると良いでしょう。やってみてダメなら、すぐに修正すればいいだけです。
1点だけアドバイスは『生徒の成績向上の為に』というテーマを外さないことです。『何でも思うことを言っていいよ』とすると、給与等の待遇改善やシフトの不満等、労務面の話が話題に上がる恐れがあります。これは講師と個々に話すべきテーマであり、研修会やMtgとして相応しいものではありません。目的を事前にきちんと伝え、テーマを明確にした研修会は、目標達成に向けた強固なチームワーク形成にも大きく貢献します。ぜひチャレンジされてみてください。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!