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小田原 健一(おだわら けんいち) <経歴> 神戸の中堅塾の個別指導部門の責任者を務める。 |
<ご挨拶>
こんにちは。兵庫県で個別指導塾のコンサルタントを行っている小田原と申します。
生徒の成績も塾の経営もその本質は変わりません。
それは正しいことを、適したやり方で、必死のパッチに頑張ること。
間違ったことをどれだけ頑張っても成果は出ませんし、やり方が適していなければ成果が出るまでに時間がかかりすぎてしまいます。
原理原則を踏まえて、また会話を大切にしながら、貴塾の課題克服に貢献できればと思っています。よろしくお願いします!
講師マネジメントをテーマに今月も書いていきます。先々月・先月と講師採用後の3日目の壁・3週間目の壁についてお伝えしました。今月は3か月目の壁についてです。
採用後3か月くらい経つと、良くも悪くも講師は仕事に慣れてきます。最初は『自分に先生という仕事が務まるかな…』と不安で一杯だった講師も、生徒との信頼関係が出来るにつれ、少しずつ自信が出てきてリラックスして授業に臨めるようになってきていることでしょう。
ただ、このリラックスが甘えや生徒への迎合となる場合があります。最初はきちんと授業準備をしてきたのが徐々におろそかになってくる。最初は授業時間にゆとりをもって出勤していたのが、少しずつ時間にルーズになっていき、気づけば授業開始直前に生徒よりも遅く授業ギリギリに現れる。様々な理由をつけて欠勤の回数が増える。生徒に嫌われたくないという思いから生徒の耳の痛いことを言わなくなる。宿題をやってこなくても見逃す。これは授業の品質管理上の問題であるだけでなく、講師のモチベーションの問題にも直結します。
人間誰しも一生懸命何かに取り組むと時が過ぎるのを早く感じ、そういう状況下で多くの人がモチベーションを向上させます。反対に言うと、モラルが崩れてきてダラダラ過ごすと(一見、それは楽そうに見えるのですが)、意欲が下がり、しんどい気持ちが増してきてモラルは更に下がる。悪循環の始まりです。
塾が『一生懸命頑張らせる対象』は生徒だけではなく、講師に対してもこの働きかけがポイントになってくるのです。経験上、一生懸命仕事に取り組んでくれる講師は辞めません。ただ、やり方を間違うとブラックバイトになってしまいます。プレッシャーを与えて頑張らせるやり方はお勧めできません。
講師確保が難しく、また働き方改革の流れの中、講師管理は従来にも増して難しくなっています。『小田原先生の言ってることは分かるんだけど、理想論だよ。うちは講師に辞められたら困るんだ。募集しても良い人材なんてなかなか来ない。だから講師に言いたいことがあってもなかなか言えないよ』こんな風に塾長先生から言われることがあります。しかし、これはかえって逆効果を生むと私は考えます。腫れ物に触るように講師と接しても、講師のパフォーマンスは上がらず、生徒への良い影響は期待できません。そして講師の意欲はさらに下がり、結局辞めていく。。。逆境な時ほど積極的なアプローチが重要なのではないでしょうか。
3か月目の講師への対応として、講師との面談をお勧めします。講師面談については今年3月のコラムでも書きましたが、その講師の頑張った点、成長した点と今後の課題や期待していることを伝え、講師の困っている相談を受けます。塾長先生のリクエストは言葉にして本人に伝えないと伝わりません。
忙しい中で講師面談を行うことは塾長先生にとっても大変なことです。しかし『そんな中で、自分の為に時間を取ってくれて自分の話を聞いてくれ、次に自分がすべきことを明確にしてくれた』『塾長先生は自分を大切に思ってくれている』と講師は感じてくれることでしょう。授業が成立するための大きな要件は、生徒と講師の信頼関係が良好であること。これと同様に塾運営が成立するための大きな要件は、講師と塾長先生の信頼関係が良好であることです。ぜひ挑戦されてみてください!最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
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